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なぜガン保険は必要なのか?公的保険だけでは防げない「がん治療の経済的リスク」

執筆者の写真: 戸田 悠介
戸田 悠介
10 分前
読了時間: 4分
なぜガン保険は必要なのか?公的保険だけでは防げない「がん治療の経済的リスク」

「公的保険制度があるから、がん保険までは必要ないのでは?」

FP(ファイナンシャルプランナー)として相談を受ける中で、このような疑問をよく耳にします。しかし、公的医療保険や一般的な医療保険だけでは、がんに罹患した際の経済的ダメージをカバーしきれない場合があります。

理由1:治療の「長期化」による収入減少リスク

がん治療は、医療技術の進歩により「入院」だけでなく「通院しながら治療を継続する」スタイルも広がっています。

公的医療保険の「高額療養費制度」を使えば、保険診療における月々の医療費の自己負担額には、所得や年齢などに応じた上限が設けられます。しかし、問題は長期にわたる通院治療による収入の減少です。抗がん剤の副作用などで以前と同じように働けなくなり、収入が下がった状態で毎月の治療費(自己負担額)を払い続けることは、家計に大きな負担となります。

なお、会社員など一定の要件を満たす方は、健康保険の「傷病手当金」により、休業中の収入減少を一部補える場合があります。ただし、支給には条件があり、期間も原則として通算1年6ヶ月が上限です。

ガン保険の「通院給付金」や「がん診断一時金」は、治療費や減ってしまった収入を補てんする重要な役割を果たす場合があります。

理由2:公的保険が適用されない「全額自己負担」の費用

がん治療では、健康保険が適用されない高額な費用が発生する場合があります。

  • 先進医療(重粒子線治療・陽子線治療など): 先進医療として実施される場合、技術料として数百万円単位の費用がかかることがあり、その技術料は全額自己負担となります。ただし、重粒子線治療や陽子線治療は、がんの種類や治療条件によって保険診療の対象となる場合もあります。

  • 自由診療・未承認薬: 国内未承認の抗がん剤を使用する場合など、保険が適用されず治療費全額が自己負担となることがあります。ただし、患者申出療養などの制度を利用できる場合は、通常の保険診療と共通する部分に公的医療保険が適用されることもあります。

  • その他の間接費用: 差額ベッド代、通院のための交通費、ウィッグ(かつら)購入費など。

一般的な医療保険の「日額5,000円」といった入院給付金だけでは、これらの費用をカバーするのは困難な場合があります。ガン保険であれば、先進医療特約やまとまった診断一時金で備えることができます。ただし、保障の対象となる治療や給付条件は商品によって異なります。

理由3:まとまった「一時金」が治療選択の幅を広げる

ガン保険の大きなメリットの一つは、所定のがんと診断された場合に100万円などのまとまった金額を受け取れる「がん診断一時金」です。

まとまった資金が手元にあることで、「仕事を少し休んで治療に専念する」「セカンドオピニオンを受ける」「医師と相談しながら治療方法を検討する」といった決断がしやすくなります。一時金は一般的に使い道が制限されないため、治療費だけでなく当面の生活費に充てることも可能です。

ただし、診断一時金の支給額や対象となるがんの範囲、再発時の給付条件などは契約内容によって異なります。また、希望する治療が必ず受けられるわけではなく、医学的な適応や安全性などを踏まえた判断が必要です。

FPが教えるガン保険選びのチェックポイント

ガン保険を選ぶ際は、以下の3点を確認しましょう。

  1. 診断一時金の給付条件: 「初回のみ」か「複数回(1年に1回、2年に1回など)受け取れるか」を確認。複数回給付の場合は、再発・転移・継続治療などの条件も確認しましょう。

  2. 通院保障の充実度: 入院しなくても給付金が出るタイプが現代の治療スタイルに合っています。ただし、通院の目的や治療内容、給付日数などの条件は商品によって異なります。

  3. 免責期間(90日間)の確認: 多くのガン保険には、加入後90日間(約3ヶ月)などの待機期間が設けられています。保障が始まる時期や対象となる給付は商品によって異なるため、余裕を持った検討が必要です。

あなたのライフプランを守るための備え

がん治療における大きな不安の一つは、お金の心配によって「納得のいく治療を受けられないこと」や「家族の生活に大きな影響が及ぶこと」です。

ガン保険は単なる医療費の補てんではなく、「がんに罹患しても自分らしい生活と治療選択を守るための備え」の一つといえます。ただし、すべての方にガン保険が必要というわけではありません。ご自身の貯蓄状況や加入中の保険内容、公的保障、家族構成などと照らし合わせ、適切な備えを検討してみましょう。

※本記事は一般的な制度・保障の説明を目的としています。実際の給付条件や保障内容は保険商品・契約内容によって異なります。治療方法については主治医等にご確認ください。

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